俺が追い求めているものは、アンチテーゼやパロディではない
常に”ホンモノ”であり、絶対的な価値である。

「イカ娘は可愛い」とはどういう意味だろうか？
可愛いだけだ、と揶揄されているだけなのかもしれない
しかし、にも関わらず特別な面白さを感じてしまうのは何故だとするべきか？

それは、キャラクターに”絶対的な価値”が備わっていたからとするべきだろう
理由、世界観、奇想天外なストーリー、パロディネタ（）…そんな飾りで装飾する必要性が全く無いほど、
そのキャラクターの中に作品に関わる概念全てが内包されているからである

つまり、それ自体が作品なのである
キャラにすべてが集約されてしまっている以上、キャラを褒めるしかなく、そういったコンセプトを認めるしかないのだ
これだという決まった物差しをもってすれば、評価できてしまえるのであれば、それこそテンプレートに毒された作品である証拠に他ならないではないか

イカ娘のような作品にテンプレは通用しない
有象無象の他作品で仕入れた材料、評価基準に照らし合わせた所で
「面白くないはずだけど面白い」などと言っているのと変わらない、矛盾や欺瞞に満ちた結論しか示し得ないのだ

頭では面白いと感じていても、面白いと感じる理由を頭のデータベースから検索できない
そうなれば、無条件にその面白さを認めるしかないという気になるものだ

テンプレートにしか対応できない過去の物差しを否定し、新しい物差しを創造することでしか、その作品の価値を測ることは出来ない
そういった作品こそ”ホンモノ”なのである
ホンモノを目の前にしても尚、過去の物差しを振りかざしてしまうのは”みっともない”事なのである